ノーベル賞受賞者
福井 謙一 (Kenichi Fukui) 博士
受賞年 / 分野
1981年 / 化学賞
専門領域
理論化学
主な業績:フロンティア軌道理論
化学反応が起こる際、分子内の特定の電子軌道(フロンティア軌道)が重要な役割を果たすことを数学的に解明しました。
社会的・科学的インパクト
それまで経験則に頼ることが多かった化学反応の予測を、計算によって理論的に説明可能にしました。アジア初のノーベル化学賞受賞者であり、現代の計算化学の基礎を築いた一人です。
京都大学における在籍学科・専攻
工業化学科/燃料化学科
野依 良治 (Ryoji Noyori) 博士
受賞年 / 分野
2001年 / 化学賞
専門領域
有機合成化学
主な業績:キラル触媒による不斉反応の開拓
右手と左手のように鏡像関係にある分子(鏡像異性体)のうち、有用な片方だけを作り分けることができる特殊な触媒(BINAP-Ruなど)を開発しました。
社会的・科学的インパクト
医薬品や香料の製造において、副作用の原因となる不要な異性体を作らず、必要な成分だけを効率的に生産することを可能にしました。工業的にも広く実用化されています。
京都大学における在籍学科・専攻
工業化学科/工業化学専攻
吉野 彰 (Akira Yoshino) 博士
受賞年 / 分野
2019年 / 化学賞
専門領域
電気化学・電池工学
主な業績:リチウムイオン二次電池の開発
正極にコバルト酸リチウム、負極に特殊な炭素材料を用いることで、軽量かつ高出力で、繰り返し充電可能なリチウムイオン電池の基本構成を確立しました。
社会的・科学的インパクト
ノートパソコンやスマートフォンなどのモバイルIT機器の普及を支え、現代の「モバイル社会」を実現させました。現在は電気自動車(EV)や再生可能エネルギーの蓄電システムとして、環境問題解決にも寄与しています。
京都大学における在籍学科・専攻
石油化学科/石油化学専攻
北川 進 (Susumu Kitagawa) 博士
受賞年 / 分野
2025年 / 化学賞
専門領域
錯体化学・材料化学
主な業績:多孔性配位高分子(PCP/MOF)の開発
金属イオンと有機分子をジャングルジムのように組み上げることで、ナノレベルの小さな穴(細孔)を無数に持つ、新しい多孔性材料を開発しました。
社会的・科学的インパクト
活性炭やゼオライトといった従来の多孔性材料とは異なり、穴のサイズや性質を自在に設計できる点が画期的です。二酸化炭素の貯蔵・分離や、ガスの浄化など、環境・エネルギー問題の解決策として世界中で研究されています。
京都大学における在籍学科・専攻
石油化学科/石油化学専攻/合成・生物化学専攻
